人類の家畜化の最先端

「なぜ、自分はこんなにも苦しまなければならないのか?」

 

人間社会は一定数の人に対して、この問いを強く抱かせるようになっていて、この問いに答えるために宗教が存在している、と言ってもいいくらいだ。

 

最近、パーパス経営と呼ばれるような、個々人が真に実現したいことと組織の目的を一致させる、というような志向性が流行っている。

 

一定以上のキャリアを手に入れ、第三者から見れば、十分なお金があるように見える場合、本人は心のどこかで、冒頭の問いと類似の問いを持っているのではないか?

 

「なぜ、私はこんなにもエネルギーと時間を掛けて一生懸命働いているのか?」

 

この問いへの答えとして、そんなに一生懸命働くのをやめる、ではなく、一生懸命働くに値する理由を探す、という方向に進んでいるのだ。

 

人類の家畜化はここまで成功してしまったのである。